夫のうつ病サイン見逃してない?突然の涙に要注意

夫婦・結婚生活 | 2025年1月29日

夫がうつ病になったとき、妻は戸惑いや不安、時には怒りさえ感じることがあります。 「いつもの夫はどこへ行ってしまったの?」 「これからどうなるの?」 そんな思いが頭をめぐるかもしれません。 しかし、うつ病は決して恥ずかしい病気ではありません。誰にでも起こりうる、ごく一般的な心の病気なのです。 この記事では、うつ病の夫と共に歩む道のりについて、具体的なアドバイスをお届けします。夫婦で乗り越えていく方法、そしてあなた自身のケアについても考えていきましょう。

目次

  1. うつ病の夫に見られる初期サイン
  2. 夫のうつ病による家庭への影響
  3. 体験談:理解と支援の道のり
  4. うつ病の夫を支える:具体的な対処法

1.うつ病の夫に見られる初期サイン

うつ病は、誰にでも起こりうる病気です。特に、ストレスが重なりやすい環境にいる夫は要注意です。

うつ病の初期症状は見逃しやすいものですが、以下のような変化が2週間以上続く場合は、うつ病の可能性を考えてみましょう。

心理的・感情的変化

  • 気分の落ち込みと興味の喪失:
    • 趣味への興味が失われ、いつもの楽しみにも反応が薄くなる
    • 否定的な言動が増える
  • イライラと怒りの増加:
    • 些細なことで怒りっぽくなる
    • 感情のコントロールが難しくなる

身体的症状

  • 睡眠パターンの乱れ:
    夜眠れない、朝起きられないく
  • 食欲の変化:
    急に食べなくなる、または過食気味になるく
  • 疲労感の増大:
    休日も寝てばかりいるく
  • 身体の不調:
    頭痛、胃痛、めまいなどの症状が長引く

行動・生活の変化

  • 仕事の能率低下:集中力が低下し、ミスが増える
  • コミュニケーションの変化:
    • 家族との会話が減る
    • 友人との約束をキャンセルする機会が増える
  • 日常生活の乱れ:規則正しい生活リズムが崩れる
これらの症状に心当たりがある場合、まずは優しく声をかけてみましょう。「最近、疲れているみたいだけど大丈夫?」といった言葉かけから始めるのがいいでしょう。

また、長時間労働や新生児の世話など、ストレスが重なる状況では特に注意が必要です。体重の急激な減少や突然の涙も、うつ病のサインかもしれません。

2.夫のうつ病による家庭への影響

夫がうつ病になると、家庭全体に大きな影響を与えます。例えば、以前は家族で週末を楽しんでいたのが、夫の体調不良により家での時間が増え、コミュニケーションが減ってしまうといった変化が起こることがあります。
具体的な影響としては、以下の点が挙げられます。

  • コミュニケーションの減少:
    夫婦間の会話が減り、家族の団らんの時間が減る
  • 家事や育児の負担増加:
    妻の肩にかかる負担が増える
  • 経済的な不安:
    休職や退職による収入の減少
  • 子どもへの影響:
    親の変化に戸惑う子どもたち
しかし、このような状況は、家族の絆を深める機会にもなりえます。例えば、ある家族では、夫のうつ病をきっかけに、家族で話し合う時間を増やしました。子どもたちも「パパを元気づけよう」と、自分たちにできることを考え始めたそうです。
このように、家族それぞれが互いを思いやり、新しい家族の形を築いていくことで、困難を乗り越え、より強い絆を育むことができるのです。

3. 体験談:理解と支援の道のり

うつ病の夫を持つ妻の体験談を紹介します。悩んでいるのはあなただけではないことが実感できるはずです。

夫の怒り発作、治療できる?
主人が非定型うつ(*)の怒り発作であると疑っています。結婚当初からで、もう20年以上になります。
普通の人なら怒らないようなことで怒り出し、怒りが止められなくなります。中でも大きい発作が1~2年に一度くらい起こります。診療すると改善されるのでしょうか?

(*)非定型うつ状態: 一般的なうつ病とは異なり、気分が落ち込むだけでなく、食欲が増えたり、眠気が強くなったりするなどの特徴を持つうつ病の一種です。また、楽しいことや嬉しいことがあった時に気分が改善するなど、うつ病のイメージとは異なる症状が現れることがあります。 (女性|50代) 相談の詳細はこちら
非定型うつによる怒り発作に対処したい

この相談に対する医師の回答
双極性障害や心因性うつ状態のような特殊な状況で生じやすい非定型うつ状態は、一般の定型的(内因性)うつ病とは異なり、薬物治療や急性期休養だけでは治療がうまくいかずに、慢性化することが多いです。
この場合、双極性障害、心因性、あるいは他の精神疾患由来にしても、周期的に来る「軽いうつ状態でも可能な強度の無理のない日常生活」を送って、病状の安定を図ることが大切です(=心にゆとりがなくなって、衝動制御が困難になる状況まで、追い込まれないようにする)。
まずは、診断能力の確かな精神科を受診して、正しい診断と対処方法を、お尋ねください。非定型うつ状態(気分障害)を得意とする最寄の精神科医療機関の場所は、ネット(例:精神科専門医)で調べるか、役所・保健所・精神保健福祉センター等に、お問い合わせください。
衝動性が高い場合は、心療内科・クリニックより精神科・精神科病院の方が、対応に慣れていて、治療上、有利です。お大事になさってください。 (回答医師:精神科・神経科)

疲れた夫が心配、早く助けたい
第1子誕生と仕事の昇進が重なり、旦那のストレスが限界に近づいています。毎日12時間の長時間労働に加え、夜中に起こされる新生児との生活。体重が3kg減り、頭痛や吐き気、慢性的な疲労に苦しめられています。
最近は突然涙が出てくるほど、精神的にも追い詰められているようです。うつ病になりかけているのではないかと不安で、どうしたらいいか分かりません。疲弊していく旦那を見ていて、私自身もかなりしんどいです。
今すぐに病院に行かせた方がいいのでしょうか? (女性|20代) 相談の詳細はこちら
旦那がうつ病になりかけているかもしれません。

この相談に対する医師の回答
お子さんが生まれ、仕事で昇進して、二重に責任をまして、家庭生活にも新生児を抱えてなにかと負担が増えるなど、ストレス状況のたいへんなうっ積が続いておられるのでしょう。

だれでもストレスや緊張があると、自律神経を介して心臓や呼吸に影響を与えてドキドキして呼吸も速くなりますが、その反応が、さまざまな臓器に生ずることがあります。
自律神経は交感神経と副交感神経のことで、ヒトの臓器は脳も含めて、すべてこの神経系のバランスの元に作動しています。
ですから、不安からあらゆる身体症状、精神症状が再現されることがあります。
その結果、頭痛や倦怠感などの心気症状、抑うつ反応などをきたしておられるのでしょう。

薬によらない、軽減法としては…

症状を感じたら、眼球を軽く圧迫して、静かに呼吸して、吸気と呼気を一つひとつ、ゆっくりと確認しながら、それだけに意識を向けてみてください。
ただ、深呼吸にはならないよう気をつけてください、逆効果です。
眼球の奥の、自律神経の安らぎの神経系である副交感神経節が刺激されて、気持ちが落ち着き、症状も軽減するかもしれません。

ただ、安定した効果を得るためには、休養と薬剤療法が必要かもしれません。
薬剤治療の第一選択は、不安に強い効果のあるレクサプロ、セルトラリンなどSSRI系抗うつ剤です。
その効果を増強し、深層意識にも作用するエビリファイ、ロナセン、ルーランなど非定型抗精神病薬をごく少量併用されると根治の期待もできます。(*)
心療内科、精神科に相談されるとよいでしょう。 (*)医療機関での診察が必要であることを前提に、一般的な見解として医師は述べています
(回答医師:精神科・神経科)

これらの体験談から、うつ病の症状は人それぞれ異なり、その対処法も個別的であることがわかります。そのため、専門家の助言を受けながら夫を支えていくことが大切です。

4. うつ病の夫を支える:具体的な対処法

うつ病の夫を支えるのは簡単ではありませんが、適切な対応と理解があれば、夫婦で一緒に乗り越えていくことができます。
以下に、5つの重要なポイントを紹介します。

1) 傾聴と共感の姿勢

  • じっくり話を聞く:
    夫の話を遮らず、最後まで聞く
  • 共感的な反応を示す:
    「そう感じるのは当然ね」など、気持ちを受け止める言葉をかける
  • アドバイスは控えめに:
    すぐに解決策を提案するのではなく、まずは気持ちに寄り添う
例えば、夫が「仕事がうまくいかない」と話し始めたら、「そうなんだ、大変だったね」と共感的に聞きましょう。すぐに「こうすればいいのに」とアドバイスするのは避けましょう。

2) 生活環境の調整

  • 静かで落ち着ける空間づくり:
    リビングの照明を少し暗めにする、音楽を流すなど
  • 規則正しい生活リズムの維持:
    食事や睡眠の時間を一定に保つ
  • ストレス軽減のための工夫:
    家事の分担を見直す、外食や宅配サービスを利用するなど
ある家庭では、夫の休養スペースとして和室を整え、そこで静かに過ごせるようにしました。夫も安心して休めるようになったそうです。

3) 専門家のサポートを受ける

  • 夫婦で受診:
    可能であれば、一緒に精神科や心療内科を受診する
  • 家族向けの支援グループへの参加:
    同じ境遇の人々と交流し、情報や気持ちを共有する
専門家のサポートは、夫婦関係を維持する上で非常に重要です。「自分たちだけで何とかしなければ」と思い込まず、積極的に外部の支援を活用しましょう。
最近では、オンラインでカウンセリングを受けられるサービスも増えています。
例えば、[ファストドクター] メンタルクリニックは診察からお薬の受け取りまですべて自宅で完結することができます。
自宅にいながら専門家に相談できるので、外出が難しい方にとっては特に有効な選択肢かもしれません。

4) 自己肯定感を高める支援

  • 夫の長所や強みを伝える:
    「あなたのこんなところが素敵」と具体的に伝える
  • 感謝の気持ちを表現する:
    小さなことでも「ありがとう」と伝える
  • 成功体験を増やす:
    夫が得意なことや興味のあることを一緒に行う
例えば、夫が子どもと遊んでいるときに「子どもと遊ぶのが上手だね」と声をかけたり、夫が作った料理を「おいしい!」と褒めたりすることで、自己肯定感を高めることができます。

5) あなた自身のケアを忘れずに

  • 自分の時間を確保する:
    趣味や運動の時間を定期的に設ける
  • ストレス解消法を見つける:
    瞑想、ヨガ、読書など自分に合った方法を探す
  • 自己肯定感を高める:
    自分の努力を認め、小さな成功を喜ぶ
  • カウンセリングの利用:
    メンタルケアのために、個別カウンセリングを受ける
ある妻は、週に一度ヨガ教室に通うことで、心身のリフレッシュを図っているそうです。「自分が元気でいることが、夫のためにもなる」と気づいたそうです。

うつ病の夫を支えることは、長い道のりかもしれません。ですが、適切な対応と理解、そして専門家のサポートがあれば、必ず光が見えてきます。一歩一歩、夫婦で歩んでいきましょう。そして、この経験が新たな絆を生み出し、より強い関係性を築くきっかけになるかもしれません。

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